山本喜代子の作品は、江戸時代から受け継がれた友禅染めの重厚さと、
ろうけつの透明感を融合した独自の芸術である。
主に花をモチーフとするが、自身の心の内が花に投影され、
型となり「染」を通して布地に焼き付けられた彼女の想いそのものである。
美の追求とは、時として自分自身との戦いそのものである。
しかし新たな挑戦なくしては真実の美を創造する事はできない。
ろうけつと友禅を融合した作品は、染色技術を用いて描かれた絵画として海外でも絶賛されており、これまでにドイツ、パリ、そしてニューヨークにて個展を開いている。